目次
RSIを使用した株のトレード手法を検証
これまで、移動平均線を使用した株のトレード手法を検証してきました。
しかし、移動平均線+αを使用した株のトレード手法は、横ばいトレンドのもみ合い相場で成績が悪化してしまう特徴があることが分かりました。
このため、移動平均線以外の指標を使用したトレード手法を検討することにしました。
今回は、RSI(Relative Strength Index)を使用したトレード手法を検証したいと思います。
RSIの算出方法
RSIの算出方法は、以下を使用しました。
- A = n日間の終値の上昇幅の合計
- B = n日間の終値の下落幅の合計
- RSI = A / (A + B) * 100 [%]
検証条件
検証条件を下記に示します。
- RSIの期間は14日とする
- 「買い」の条件
- RSI < x% で新規買い or 返済買い
- 「売り」の条件
- (100 - x%) < RSI で空売り or 返済売り
- 「買い」および「売り」は、条件を満たす限りN回まで追加の売買を行う
- 株価データは「任天堂(7974)」を使用する
- 株価データの期間は2003年1月から2023年1月の20年間とする
- 買い値および売り値は条件成立日の終値とする
- 売買単位は100株とする
- トレードによる手数料、税金は無視する
検証結果
x=30%, N=1, 2, 3, 4回での検証結果
x=30%, N=1, 2, 3, 4回での検証結果を以下に示します。
| 年 | RSI 30% 1回 | RSI 30% 2回 | RSI 30% 3回 | RSI 30% 4回 |
|---|---|---|---|---|
| 2003 | -6,800 | 700 | 9,000 | 16,900 |
| 2004 | 63,800 | 117,400 | 166,300 | 212,900 |
| 2005 | 25,900 | 57,300 | 82,900 | 93,500 |
| 2006 | -90,200 | -197,300 | -302,800 | -408,300 |
| 2007 | 125,500 | 49,400 | -43,600 | -120,600 |
| 2008 | -111,500 | -264,000 | -431,500 | -584,000 |
| 2009 | 44,400 | 61,400 | 107,900 | 110,100 |
| 2010 | -105,100 | -186,200 | -253,300 | -308,500 |
| 2011 | -57,400 | -145,400 | -204,500 | -243,200 |
| 2012 | -22,600 | -43,800 | -53,100 | -56,600 |
| 2013 | 84,200 | 159,900 | 225,300 | 269,200 |
| 2014 | 39,800 | 74,600 | 117,600 | 171,900 |
| 2015 | -5,050 | 6,450 | 30,100 | 49,650 |
| 2016 | 164,850 | 326,050 | 464,250 | 634,200 |
| 2017 | -181,900 | -360,500 | -540,600 | -719,400 |
| 2018 | 71,800 | 156,800 | 250,200 | 298,500 |
| 2019 | -17,300 | -7,950 | 20,450 | 38,400 |
| 2020 | -61,900 | -105,000 | -135,100 | -192,900 |
| 2021 | 324,600 | 405,700 | 474,100 | 497,300 |
| 2022 | 120,600 | 225,700 | 269,400 | 331,600 |
その年によって売買回数Nの増減とトレード成績の関係がばらばらの結果になりました。
- 売買回数Nを増やすとトレード成績が大きく改善する年
- 2004, 2005, 2013, 2014, 2016, 2018, 2021
- 売買回数Nを増やすとトレード成績が大きく悪化する年
- 2006, 2007, 2008, 2010, 2011, 2017, 2020, 2022
- 売買回数Nを増やしてもトレード成績が大きく変化しない年
- 2003, 2009, 2015, 2019
トレード成績が大きく改善する2004年、トレード成績が大きく悪化する2006年、トレード成績が大きく変化しない2015年の日足チャートを以下に示します。
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| 2004年 任天堂(7974) 日足チャート RSI 30% |
2004年の日足チャートを見ると、株価の安いタイミングで買い(緑色の丸印)、株価の高いタイミングで売り(オレンジ色の丸印)が行われているのが確認できます。
RSIが売買の理想のタイミングを示した結果です。
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| 2006年 任天堂(7974) 日足チャート RSI 30% |
一方、2006年の日足チャートを見ると、株価が安いタイミングで売り(オレンジ色の丸印)、株価が高いタイミングで買い(緑色の丸印)が行われています。
2006年のように、株価が右肩上がりで変化するトレンドにある場合、RSIが提示する売買タイミングは損失を招く結果になることが分かります。
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| 2015年 任天堂(7974) 日足チャート RSI 30% |
続いて、2015年の日足チャートを見ると、RSIが提示する売買タイミングは良いように見えます。
実際、回数Nを増やすと利益が増える傾向にあることから、RSIは正しく機能していると考えて良いと思います。
x=40%, N=1, 2, 3, 4回での検証結果
x=40%, N=1, 2, 3, 4回での検証結果を以下に示します。
| 年 | RSI 40% 1回 | RSI 40% 2回 | RSI 40% 3回 | RSI 40% 4回 |
|---|---|---|---|---|
| 2003 | 72,500 | 127,100 | 164,100 | 196,900 |
| 2004 | 28,800 | 59,800 | 99,500 | 144,000 |
| 2005 | -11,500 | -17,700 | -15,800 | -12,400 |
| 2006 | 9,900 | 5,600 | -11,100 | -38,600 |
| 2007 | -144,700 | -275,500 | -335,100 | -373,600 |
| 2008 | -79,500 | -155,700 | -301,600 | -403,500 |
| 2009 | -13,500 | -4,800 | 21,900 | 28,500 |
| 2010 | -33,100 | -38,600 | -121,700 | -189,800 |
| 2011 | -5,300 | -13,600 | -26,600 | -35,100 |
| 2012 | -43,300 | -93,400 | -140,000 | -181,100 |
| 2013 | 45,700 | 87,000 | 109,300 | 136,900 |
| 2014 | 9,650 | 27,800 | 51,450 | 77,550 |
| 2015 | -14,000 | -24,550 | -49,550 | -79,400 |
| 2016 | 43,250 | 96,450 | 166,650 | 217,250 |
| 2017 | -43,450 | -117,400 | -195,150 | -278,400 |
| 2018 | 107,100 | 259,300 | 405,300 | 535,500 |
| 2019 | -17,900 | -30,000 | -46,050 | -49,550 |
| 2020 | -93,000 | -173,800 | -226,600 | -262,900 |
| 2021 | 43,300 | 196,600 | 326,400 | 459,900 |
| 2022 | 50,600 | 61,200 | 74,400 | 92,800 |
- 売買回数Nを増やすとトレード成績が大きく改善する年
- 2003, 2004, 2013, 2014, 2016, 2018, 2021
- 売買回数Nを増やすとトレード成績が大きく悪化する年
- 2007, 2008, 2010, 2012, 2015, 2017, 2020
- 売買回数Nを増やしてもトレード成績が大きく変化しない年
- 2005, 2006, 2009, 2011, 2019, 2022
x=30%では投資成績が大きく改善したにもかかわらず、x=40%では投資成績が大きく悪化した2005年の日足チャートを以下に示します。
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| 2005年 任天堂(7974) 日足チャート RSI 40% |
2005年の日足チャートを見ると、x=40%では、売買タイミングが早すぎて、利益が確保できていないことが分かります。
また、N=1におけるx=30%, 40%を比較したところ、x=30%の方が40%の結果と比べて良い傾向にあります。
以上の結果から、RSIはx=30%で運用した方が良さそうです。
移動平均線を使用した株のトレード手法と比べて、RSIは横ばいトレンドの相場に対して良い成績を得ることができました。
一方で、上昇トレンドや下降トレンドには適さないことも分かりました。
以上の結果から、RSIを使用した株のトレードを実施する場合は、何らかの改善が必要になると思います。
(参考)検証データについて
今回の検証で使用したExcelデータは、以下のGitHub Pagesに公開しています。
https://4affiuser.github.io/data/trade/RSI/トレード_RSI_1_任天堂_検証データ.zip





