検証 MACDを使用した株のトレード その3 任天堂(7974)

2023/02/27

MACD

目次
検証 MACDを使用した株のトレード その3 任天堂(7974)

振り返り MACDヒストグラムを使用した株のトレード手法の検証

前回、MACDヒストグラムを使用した株のトレード手法を検証しました。

上記の検証は、MACDヒストグラムの下降から上昇への転換点で「買い」、上昇から下降への転換点で「売り」を行うものでしたが、MACDヒストグラムのノイズ(ランダムな増減)を拾ってしまうため、損失が増えることが確認されました。

そこで、今回の検証では、MACDヒストグラムのノイズを抑えるために、次の条件で売買を行うことにしました。
  • ケース1: 3点サンプリング
    • 「買い」条件: MACDヒストグラムが下降→下降→上昇した日の終値で「買い」
    • 「売り」条件: MACDヒストグラムが上昇→上昇→下降した日の終値で「売り」
  • ケース2: 4点サンプリング
    • 「買い」条件: MACDヒストグラムが下降→下降→下降→上昇した日の終値で「買い」
    • 「売り」条件: MACDヒストグラムが上昇→上昇→上昇→下降した日の終値で「売り」

サンプリング数を増やすことで、ノイズによる影響を抑えることを期待しています。

また、上記に加えて、売買の条件が成立した場合は、追加でN回(N=1, 2, 3)まで売買を行うこととしました。

つまり、「買い」を1回実行後、まだ「売り」を実行していない状況で新たな「買い」の条件が成立した場合は、追加で「買い」を実行する、というものです。

改めて、検証条件を以下に示します。
  • 売買条件は上記の通り
  • 「買い」および「売り」は、条件を満たす限りN回(N=1, 2, 3)まで追加の売買を行う
  • MACDの期間設定は、短期12日、長期26日
  • MACDシグナルの期間設定は、9日
  • 株価データは「任天堂(7974)」を使用する
  • 株価データの期間は2003年1月から2023年1月の20年間とする
  • 買い値および売り値は条件成立日の終値とする
  • 売買単位は100株とする
  • トレードによる手数料、税金は無視する

検証結果

ケース1(3点サンプリング)

ケース1(3点サンプリング)の検証結果を以下に示します。

3点 N=1 3点 N=2 3点 N=3 ヒストグラム
2003 -25,700 -13,800 -8,500 18,400
2004 -22,800 -11,600 7,600 -13,500
2005 -47,300 -61,600 -65,700 -8,300
2006 23,100 13,200 14,400 -55,400
2007 -66,000 37,000 50,000 98,500
2008 123,600 98,300 23,300 101,900
2009 -85,200 -99,100 -99,100 -47,100
2010 -57,200 -94,900 -121,800 73,800
2011 -13,800 44,400 40,000 25,400
2012 21,100 15,900 8,900 600
2013 -39,400 -39,500 -19,300 14,100
2014 46,950 102,250 113,150 35,650
2015 -10,900 -17,150 -27,900 78,250
2016 -84,400 -17,550 -26,950 234,150
2017 -76,450 -70,800 -53,300 -186,850
2018 -7,500 52,100 47,800 257,000
2019 -42,700 -37,150 -37,150 -69,700
2020 136,000 109,500 79,500 163,600
2021 -43,900 44,900 85,900 -67,800
2022 76,200 26,100 14,700 64,900

「3点 N=x」はケース1(N=x回)の検証における各年の損益を、「ヒストグラム」は前回の検証における各年の損益を示しています。

また、2003年から2022年の損益を合計すると、それぞれ次のようになります。
  • 3点 N=1: -196,300円
  • 3点 N=2: 80,500円
  • 3点 N=3: 25,550円
  • ヒストグラム: 717,600円

MACDヒストグラムのノイズを抑制することで、投資成績の向上を図ったわけですが、結果は思惑通りとはなりませんでした。

上記の結果において、2016年は「ヒストグラム」が234,150円であるのに対して、今回の検証結果は何れもマイナスとなっているのが分かります。

2016年の日足チャートおよびMACDヒストグラムを以下に示します。

2016年 任天堂(7974) 日足チャート MACDヒストグラム
2016年 任天堂(7974) 日足チャート MACDヒストグラム

この年の結果を見比べてみると、今回の売買条件によってノイズを抑える効果は一定程度確認できました。

しかし、今回の売買条件が機会損失にも繋がってしまい、大きな利益を取りこぼしていることが分かりました。

特に、2016年の相場は、「ポケモンGO」のヒットによる急騰があり、この値動きを捉えられないと機会損失となってしまいます。

ケース2(4点サンプリング)

ケース2(4点サンプリング)の検証結果を以下に示します。

4点 N=1 4点 N=2 4点 N=3 ヒストグラム
2003 29,700 30,500 35,800 18,400
2004 -43,600 -36,800 -28,300 -13,500
2005 -71,500 -101,700 -110,500 -8,300
2006 60,900 68,000 67,400 -55,400
2007 -16,000 34,000 47,000 98,500
2008 -24,400 -104,700 -123,700 101,900
2009 -184,200 -196,000 -196,800 -47,100
2010 -6,800 -57,200 -61,400 73,800
2011 3,600 51,800 47,400 25,400
2012 -3,500 -7,600 -4,000 600
2013 -24,300 -37,600 -41,900 14,100
2014 5,500 22,650 58,800 35,650
2015 72,650 90,350 79,300 78,250
2016 -51,400 2,100 4,050 234,150
2017 -19,050 15,300 25,700 -186,850
2018 2,600 -29,700 12,700 257,000
2019 14,700 81,700 81,700 -69,700
2020 100,000 38,300 38,900 163,600
2021 -139,900 -151,400 -131,000 -67,800
2022 64,400 -25,500 -21,700 64,900

「4点 N=x」はケース1(N=x回)の検証における各年の損益を、「ヒストグラム」は前回の検証における各年の損益を示しています。

また、2003年から2022年の損益を合計すると、それぞれ次のようになります。
  • 4点 N=1: -230,600円
  • 4点 N=2: -313,500円
  • 4点 N=3: -220,550円
  • ヒストグラム: 717,600円

ケース1(3点サンプリング)の結果と比べると、ケース2(4点サンプリング)の結果の方が、投資成績が悪くなっていることが確認できました。

検証結果から、株価の変化のスピードが速く、MACDヒストグラムの3点および4点サンプリングでは遅すぎて追従できないことが分かりました。

引き続き、何か別の改善方法を検討したいと思います。

(参考)検証データについて

今回の検証で作成したExcelデータは、以下のGitHub Pagesに公開しています。

https://4affiuser.github.io/data/trade/MACD/トレード_MACD_3_任天堂_検証データ.zip

自己紹介

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株式トレード歴は15年以上、専業株式トレーダーになって5年以上、今も現役で活動中

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