目次
振り返り ストキャスティクスを使用した株のトレード手法の検証
前回、ストキャスティクスを使用した株のトレード手法を検証しました。
- 検証 ストキャスティクスを使用した株のトレード その1 ファースト(%K, %D) 任天堂(7974)
- 「(%K, %D)<20%」の翌日に「%Kが%Dを下から上へクロス」した日の終値で買い、「80%<(%K, %D)」の翌日に「%Kが%Dを上から下へクロス」した日の終値で売り
- 追加の売買を認めず、新規売買は1回のみ
- 2003年から2022年における損益の合計: 450,500円
今回は、上記に対して条件を満たした際に追加の売買を可能とする条件を使用して検証を行いたいと思います。
検証条件
検証条件を以下に示します。
- ファーストストキャスティクス(%K, %D)を使用
- 「買い」条件: 条件A and 条件B
- 条件A: 前日の%Kおよび%Dが20%より小さい
- 条件B: %Kが%Dを下から上へクロス
- 「売り」条件: 条件C and 条件D
- 条件C: 前日の%Kおよび%Dが80%より大きい
- 条件D: %Kが%Dを上から下へクロス
- 売買は条件成立日の終値とする
- 条件を満たす限り、追加の売買を可能とする
- 各パラメータの期間は次の通り
- %Kの期間: 9日
- %Dの期間: 3日
- 株価データは「任天堂(7974)」を使用する
- 株価データの期間は2003年1月から2023年1月の20年間とする
- 売買単位は100株とする
- トレードによる手数料、税金は無視する
検証結果
検証結果を以下に示します。
| 年 | 売買数 | 成功数 | 成功率 | 複数回 損益 |
|---|---|---|---|---|
| 2003 | 15 | 15 | 100% | 163,200 |
| 2004 | 12 | 11 | 92% | 141,600 |
| 2005 | 11 | 10 | 91% | 111,200 |
| 2006 | 5 | 3 | 60% | -118,800 |
| 2007 | 10 | 7 | 70% | -345,800 |
| 2008 | 10 | 7 | 70% | 57,200 |
| 2009 | 11 | 8 | 73% | 95,900 |
| 2010 | 13 | 9 | 69% | 131,100 |
| 2011 | 11 | 7 | 64% | -214,900 |
| 2012 | 12 | 11 | 92% | 9,000 |
| 2013 | 9 | 5 | 56% | -26,300 |
| 2014 | 9 | 8 | 89% | 278,250 |
| 2015 | 12 | 8 | 67% | 46,600 |
| 2016 | 14 | 13 | 93% | 505,050 |
| 2017 | 8 | 6 | 75% | -282,500 |
| 2018 | 14 | 12 | 86% | 274,200 |
| 2019 | 8 | 6 | 75% | 291,700 |
| 2020 | 9 | 5 | 56% | -100,800 |
| 2021 | 14 | 10 | 71% | 189,600 |
| 2022 | 11 | 10 | 91% | 635,200 |
- 2003年から2022年における損益の合計: 1,840,700円
- 成功率 Max: 100%(2003年), Min: 56%(2020年)
- 年毎の利益 Max: 635,200円(2022年), Min: -345,800円(2007年)
- 複数回の売買における最大の追加売買数: 16(最大1,600株、2007年)
「複数回 損益」は、今回の検証による各年の損益を示しています。
2003年の成功率100%には驚きましたが、他の年も高くなっていることが分かります。
しかし、2007年のように成功率70%でも、損失が-345,800円という年もあるため、単純に成功率のみでは判断できないようです。
続いて、新規売買を1回に限定して検証した前回の結果との比較を以下に示します。
| 年 | 複数回 損益 | Fast 損益 |
|---|---|---|
| 2003 | 163,200 | 77,200 |
| 2004 | 141,600 | 34,000 |
| 2005 | 111,200 | 34,200 |
| 2006 | -118,800 | -29,200 |
| 2007 | -345,800 | 105,900 |
| 2008 | 57,200 | -108,000 |
| 2009 | 95,900 | 1,900 |
| 2010 | 131,100 | 7,100 |
| 2011 | -214,900 | -43,700 |
| 2012 | 9,000 | 14,000 |
| 2013 | -26,300 | -33,600 |
| 2014 | 278,250 | 51,700 |
| 2015 | 46,600 | -17,450 |
| 2016 | 505,050 | 168,300 |
| 2017 | -282,500 | -103,550 |
| 2018 | 274,200 | 37,700 |
| 2019 | 291,700 | 85,400 |
| 2020 | -100,800 | -114,000 |
| 2021 | 189,600 | 113,400 |
| 2022 | 635,200 | 169,200 |
| 合計 | 1,840,700 | 450,500 |
「Fast 損益」は、新規売買を1回に限定した場合の各年の損益を示しています。
追加の売買を認めた結果、全般的には利益の増加に繋がっているように見えます。
ただし、2006年、2007年、2011年、2017年は損失が増加してしまいました。
そこで、成功率が70%にもかかわらず損失がもっと多かった2007年の日足チャートとストキャスティクス(%K, %D)を確認します。
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| 2007年 任天堂(7974) 日足チャート、ストキャスティクス(%K, %D) |
2007年3月から7月(赤い破線の領域)まで、合計16回の新規空売りを行い、8月(緑の破線の領域)に返済買いを行った結果、損失が-820,000円となってしまいました。
このトレードによる損失が大きすぎたため、成功率が高くても2007年の損益がマイナスとなってしまいました。
2007年の日足チャートから、この年は全体的に上昇トレンドが形成されていることが確認できます。
こうした上昇トレンドでは、そもそも空売りで利益を得ることは困難です。
ちなみに、2006年と2017年も上昇トレンドであったため、追加の売買を認めた結果、空売りの損失が膨らんでしまいました。
一方、2011年は下降トレンドであったため、追加の売買で買いの損失が膨らんでしまいました。
しかし、今回の検証結果の方が、2003年から2022年における損益の合計が良くなっているため、長期で投資を行う場合は、今回のトレード手法の方が適していると考えます。
投資成績の改善案
ファーストストキャスティクスを使用した株のトレード手法の改善案として、条件成立から数回分の売買をスキップすることで上昇トレンド、あるいは、下降トレンドでの損失を抑えることができるのではと考えます。
その他、スローストキャスティクスに関する検証も行っていきたいと思います。
検証データについて
今回の検証で作成したExcelデータは、以下のGitHub Pagesに公開しています。
https://4affiuser.github.io/data/trade/Stochastics/トレード_ストキャスティクス_2_任天堂_検証データ.zip


