検証 移動平均線を使用した株のトレード その5 パーフェクトオーダー 任天堂(7974)

2023/05/30

移動平均線

目次
検証 移動平均線を使用した株のトレード その5 パーフェクトオーダー 任天堂(7974)

本記事の目的

パーフェクトオーダーを使った株のトレード手法を検証します。

パーフェクトオーダーとは

株のトレード手法に関する本に、パーフェクトオーダーに関する記載がありました。

パーフェクトオーダーとは、短期・中期・長期の移動平均線が順に並んだ状態を指すもので、強い上昇、あるいは、下降トレンドの形成を表します。
  • 上から順に、短期、中期、長期と並んだ場合、強い上昇トレンドを形成中
  • 上から順に、長期、中期、短期と並んだ場合、強い下降トレンドを形成中

結論

  • パーフェクトオーダーの期間が短期の場合は儲からない

今回の検証で、パーフェクトオーダーの期間が長期に続く場合は儲かることを確認しました。

しかし、ほとんどの場合は、パーフェクトオーダーが短期で終わるため、損失に繋がることが分かりました。

検証条件

検証条件を下記に示します。
  • ケース1
    • 「買い」の詳細条件は次の通り
      • 移動平均線が75日 < 25日 < 5日
    • 「売り」の詳細条件は次の通り
      • 移動平均線が5日 < 25日 < 75日
  • ケース2
    • 「買い」の詳細条件は次の通り
      • 買い条件A and 買い条件B
        • 買い条件A: 前日の移動平均線が 75日 < 25日
        • 買い条件B: 当日の移動平均線が 75日 < 25日 < 5日
    • 「売り」の詳細条件は次の通り
      • 売り条件C and 売り条件D
        • 売り条件C: 前日の移動平均線が 25日 < 75日
        • 売り条件D: 当日の移動平均線が 5日 < 25日 < 75日
  • 共通条件
    • 移動平均線の期間は、5, 25, 75日とする
    • 買い値および売り値は条件成立日の終値とする
    • 新規売買は1回とする
      • 新規売買成立後は、返済売買を行うまで売買条件成立時も追加の売買を行わない
    • 売買単位は100株とする
    • 株価データは「任天堂(7974)」を使用する
    • 株価データの期間は2003年1月から2023年1月の20年間とする
    • トレードによる手数料、税金、等は無視する

検証結果

ケース1

ケース1の検証結果を以下に示します。

売買数 成功数 成功率 P. Order 1
2003 3 0 0% -26,400
2004 3 1 33% -5,500
2005 5 0 0% -42,900
2006 0 0 - 0
2007 0 0 - 0
2008 3 1 33% 395,500
2009 4 2 50% 130,000
2010 3 2 67% 40,200
2011 1 0 0% -14,300
2012 4 1 25% 64,000
2013 5 0 0% -90,600
2014 4 1 25% -19,200
2015 5 1 20% 31,000
2016 5 1 20% -84,800
2017 2 0 0% -34,450
2018 5 2 40% 67,450
2019 3 2 67% 12,600
2020 4 1 25% -125,300
2021 4 1 25% -85,500
2022 5 1 20% -76,900

  • 2003年から2022年における損益の合計: 134,900円
  • 成功率 Max: 67%(2010, 2019年), Min: 0%(2003, 2005, 2011, 2013, 2017年)
  • 年毎の利益 Max: 395,500円(2008年), Min: -125,300円(2020年)

「P. Order 1」は、ケース1の検証による各年の損益を示しています。

最も損失の大きかった2020年の日足チャートを以下に示します。

2020年 任天堂(7974) 日足チャート ケース1
2020年 任天堂(7974) 日足チャート ケース1

ピンクの丸印は「売り」、緑の丸印は「買い」が実行されたタイミングを示しています。

日足チャートから、損失確定および利益確定が遅いことが確認できました。

このため、損失が膨らみ、年間の収益がマイナスとなってしまいました。

一方で、2008年の利益は、2005年7月から2008年1月まで続いたパーフェクトオーダーによるものです。

対象となる期間の日足チャートを以下に示します。

2005年から2008年 任天堂(7974) 日足チャート ケース1
2005年7月から2008年1月 任天堂(7974) 日足チャート ケース1

ケース2

ケース2の検証結果を以下に示します。

売買数 成功数 成功率 P. Order 2
2003 3 1 33% -14,200
2004 3 1 33% 5,900
2005 5 0 0% -33,500
2006 0 0 - 0
2007 0 0 - 0
2008 3 1 33% 313,900
2009 2 1 50% 232,600
2010 3 2 67% 28,800
2011 1 0 0% -17,500
2012 4 2 50% 74,000
2013 5 0 0% -90,300
2014 4 1 25% -21,900
2015 3 1 33% 50,000
2016 5 1 20% -103,700
2017 2 0 0% -41,250
2018 5 2 40% 159,450
2019 3 2 67% 3,800
2020 4 1 25% -94,700
2021 4 1 25% -130,500
2022 5 1 20% -106,800

  • 2003年から2022年における損益の合計: 214,100円
  • 成功率 Max: 67%(2010, 2019年), Min: 0%(2005, 2011, 2013, 2017年)
  • 年毎の利益 Max: 313,900円(2008年), Min: -130,500円(2021年)

「P. Order 2」は、ケース2の検証による各年の損益を示しています。

ケース2の売買条件は、パーフェクトオーダーの土台となる25日と75日の移動平均線が、既にパーフェクトオーダーの条件を満たしていることを前提としたものです。

これにより、投資成績の改善を期待しましたが、結果は、弱冠の改善程度の内容でした。

ケース1/2 結果の比較

ケース1および2の検証結果を比較したものを以下に示します。

P. Order 2 P. Order 1
2003 -14,200 -26,400
2004 5,900 -5,500
2005 -33,500 -42,900
2006 0 0
2007 0 0
2008 313,900 395,500
2009 232,600 130,000
2010 28,800 40,200
2011 -17,500 -14,300
2012 74,000 64,000
2013 -90,300 -90,600
2014 -21,900 -19,200
2015 50,000 31,000
2016 -103,700 -84,800
2017 -41,250 -34,450
2018 159,450 67,450
2019 3,800 12,600
2020 -94,700 -125,300
2021 -130,500 -85,500
2022 -106,800 -76,900
合計 214,100 134,900

年によって多少の差分はありますが、結果はほぼ変わらず、誤差の範囲と考えて良いでしょう。

まとめ

パーフェクトオーダーによるトレード手法は、パーフェクトオーダーが長期間続くのであれば、非常に有効な投資成績を得ることができることを確認しました。

しかし、パーフェクトオーダーが短期で終了する場合、つまり、もみ合い相場では、損失が増加することになります。

課題は、短期間で終了するパーフェクトオーダーでの損失をどのように抑えるか、だと認識しています。

新規売買の条件見直しや、損切りルールも含め、引き続き、検討していきたいと思います。

(参考)検証データについて

今回の検証で使用および作成したデータは、以下のGitHub Pagesに公開しています。

https://4affiuser.github.io/data/trade/moving_average/トレード_移動平均_5_任天堂_検証データ.zip

自己紹介

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株式トレード歴は15年以上、専業株式トレーダーになって5年以上、今も現役で活動中

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