検証 移動平均線を使用した株のトレード その3 空売り 任天堂(7974)

2023/01/28

移動平均線

目次
検証 移動平均線を使用した株のトレード その3 空売り 任天堂(7974)

前回の移動平均線使用した株のトレードについて

移動平均線を使用した株のトレードについて、いくつか検証を行ってきました。

今回は、投資成績の改善を図るため、空売りを追加したトレードを検証したいと思います。

検証条件

検証条件を下記に示します。

  • 検証条件1
    • 移動平均の期間は10日とする
    • 「新規買い」および「返済買い」の詳細条件は次の通り
      • 買い条件A and 買い条件B
      • 買い条件A: 前日の終値 < 前日の移動平均の値
      • 買い条件B: 当日の移動平均の値 < 当日の終値
    • 「返済売り」および「空売り」の詳細条件は次の通り
      • 売り条件A and 売り条件B
      • 売り条件A: 前日の移動平均の値 < 前日の終値
      • 売り条件B: 当日の終値 < 当日の移動平均の値
    • 株価データは「任天堂(7974)」を使用する
    • 株価データの期間は2003年1月から2023年1月の20年間とする
    • 買い値および売り値は条件成立日の終値とする
    • 売買単位は100株とする
    • トレードによる手数料、税金は無視する
  • 検証条件2
    • 「返済買い」と「返済売り」の条件を除いて検証条件1と同じ
      • つまり、「新規買い」と「新規売り」の条件は検証条件1と同じ
    • 「返済買い」の詳細条件は次の通り
      • (買い条件A and 買い条件B) or 買い条件C
      • 買い条件A: 前日の終値 < 前日の移動平均の値
      • 買い条件B: 当日の移動平均の値 < 当日の終値
      • 買い条件C: 当日の安値 < 当日のボリンジャーバンド-2σ
    • 「返済売り」の詳細条件は次の通り
      • (売り条件A and 売り条件B) or 売り条件C
      • 売り条件A: 前日の移動平均の値 < 前日の終値
      • 売り条件B: 当日の終値 < 当日の移動平均の値
      • 売り条件C: 当日のボリンジャーバンド+2σ < 当日の高値
    • ボリンジャーバンドの期間は10日とする

検証条件1に対する検証結果

検証条件1に対する検証結果を下記に示します。

売買数 成功数 成功率 空売り 損益 10日 損益
2003 46 15 33% -25,300 -11,800
2004 56 15 27% -29,800 -1,300
2005 36 12 33% 15,500 13,500
2006 40 10 25% -26,600 49,400
2007 36 13 36% 144,500 269,900
2008 43 15 35% -105,400 -211,700
2009 51 14 27% -171,800 -147,300
2010 43 14 33% 70,600 44,800
2011 36 13 36% 76,200 -24,800
2012 47 13 28% 5,300 -8,200
2013 34 12 35% 23,800 31,700
2014 45 14 31% 54,750 25,450
2015 37 12 32% 108,700 75,850
2016 43 11 26% 29,800 70,050
2017 42 10 24% 70,650 121,450
2018 34 14 41% 68,200 -32,300
2019 53 14 26% -45,400 37,550
2020 32 13 41% 211,800 170,700
2021 51 18 35% -29,600 -31,200
2022 46 15 33% -84,500 -33,900

「空売り 損益」が今回の検証による結果です。

また、「10日 損益」は、10日の移動平均線を下から上に上抜けたら「買い」、逆に上から下に下抜けたら「売り」とした検証の結果です。

「10日 損益」は、単純に「買い」→「売り」の繰り返しで、上昇トレンドでのみ効果を発揮します。

しかし、今回は「買い」→「売り」→「空売り」→「返済買い」と下降トレンドにも追従するはずですので、投資成績が改善されることを期待しました。

しかし、結果は改善されている点もあれば、悪化した点もあり、微妙でした。

結果が悪化した2019年を調べてみると、移動平均線が横ばいの時の空売り(下図の丸印)が損失拡大の原因となっていることが分かりました。

2019年01月から06月 任天堂(7974) 日足チャート 10日 移動平均
2019年01月~06月 任天堂(7974) 日足チャート 10日 移動平均

トレンドが横ばいの状態では、順張りのトレードは成績が悪くなります。

これを改善するため、検証条件2を設定しました。

検証条件2の狙いは、移動平均線を挟んで上下に揺れる株価に対して、ボリンジャーバンドの±2σに到達した日の終値で清算することで、損失になる前に利益を確定させることです。

検証条件2に対する検証結果

検証条件2に対する検証結果を下記に示します。

売買数 成功数 成功率 B.B. 損益 空売り 損益 10日 損益
2003 49 17 35% -19,200 -25,300 -11,800
2004 60 17 28% -34,800 -29,800 -1,300
2005 42 17 40% 9,200 15,500 13,500
2006 45 16 36% -1,100 -26,600 49,400
2007 40 20 50% 89,400 144,500 269,900
2008 45 21 47% 109,400 -105,400 -211,700
2009 58 20 34% -49,000 -171,800 -147,300
2010 47 19 40% 57,900 70,600 44,800
2011 38 17 45% 36,900 76,200 -24,800
2012 51 17 33% -13,500 5,300 -8,200
2013 41 19 46% 38,400 23,800 31,700
2014 52 18 35% 1,600 54,750 25,450
2015 42 18 43% 82,800 108,700 75,850
2016 49 20 41% 41,150 29,800 70,050
2017 47 14 30% -8,250 70,650 121,450
2018 42 16 38% 48,400 68,200 -32,300
2019 60 20 33% -51,200 -45,400 37,550
2020 37 19 51% 108,500 211,800 170,700
2021 54 21 39% -121,300 -29,600 -31,200
2022 51 23 45% 42,700 -84,500 -33,900

「B.B. 損益」が今回の検証による結果です。

リーマンショックがあった2008年は結果が改善されていますが、2017年は成績が悪くなっています。

2017年は、1年を通じて上昇トレンドを維持した年でした。

このため、ボリンジャーバンドの±2σでの利益確定が、損失を減らす効果よりも利益を減らす効果の方が大きかったため、成績が悪くなりました。

順張りのトレード手法を検証しているので、2017年の成績が悪いのは問題です。

上昇トレンドでは、きちんと結果を出し、かつ、横ばいのトレンドでは損失を減らす手法を引き続き検証していきたいと思います。

(参考)検証データについて

今回の検証で使用および作成したデータは、以下のGitHub Pagesに公開しています。

https://4affiuser.github.io/data/trade/moving_average/トレード_移動平均_3_任天堂_検証データ.xls

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株式トレード歴は15年以上、専業株式トレーダーになって5年以上、今も現役で活動中

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