検証 MACDを使用した株のトレード その1 任天堂(7974)

2023/02/21

MACD

目次
検証 MACDを使用した株のトレード

MACDを使用した株のトレード手法を検証

これまで、移動平均線およびRSIを使用した株のトレード手法を検証してきました。

しかし、それぞれのトレード手法における成績は今ひとつといったところでした。

そこで、今回はMACDを使用した株のトレード手法を検証することにしました。

MACDとは、Moving Average Convergence Divergenceの略であり、日本語では「移動平均収束拡散法」と言います。

名前から分かるように、MACDは移動平均線を使用しており、短期と長期の移動平均線から売買のタイミングを指し示すものです。

MACDの算出方法

MACDの算出方法は、以下となります。
  • MACD = 短期の指数平滑移動平均(X日) - 長期の指数平滑移動平均(Y日)
  • MACDシグナル = MACDの指数平滑移動平均(Z日)
  • 一般的に、X = 12, Y = 26, Z = 9を使用する

また、期間をN日とする指数平滑移動平均(EMA: Exponential Moving Average)の算出方法は、以下となります。
  • 1日目: EMA = 直近N日の終値の平均値
  • 2日目以降: EMA = 前日のEMA + (当日の終値 - 前日のEMA) * 2 / (N + 1)

MACDシグナルを算出する場合は、EMA算出式の「当日の終値」が「当日のMACDの値」になります。

検証条件

MACDの基本的な使い方に従って、トレード手法の検証を行います。
  • MACDの期間設定は、短期12日、長期26日
  • MACDシグナルの期間設定は、9日
  • 「買い」の条件
    • 「買い」の前日: MACD < MACDシグナル
    • 「買い」の当日: MACDシグナル < MACD
  • 「売り」の条件
    • 「売り」の前日: MACDシグナル < MACD
    • 「売り」の当日: MACD < MACDシグナル
  • 株価データは「任天堂(7974)」を使用する
  • 株価データの期間は2003年1月から2023年1月の20年間とする
  • 買い値および売り値は条件成立日の終値とする
  • 売買単位は100株とする
  • トレードによる手数料、税金は無視する

検証結果

MACDを使用した株のトレード検証の結果を以下に示します。

売買数 成功数 成功率 MACD 損益
2003 20 2 10% -62,400
2004 26 8 31% -43,900
2005 16 7 44% 22,200
2006 26 2 8% -160,200
2007 26 9 35% -8,700
2008 25 9 36% -55,500
2009 17 6 35% -54,600
2010 17 7 41% 59,500
2011 14 8 57% 75,400
2012 19 7 37% 23,300
2013 18 6 33% -7,700
2014 19 8 42% 25,200
2015 21 7 33% -30,650
2016 23 5 22% -28,600
2017 20 7 35% 32,650
2018 20 6 30% -36,300
2019 12 8 67% 74,900
2020 13 6 46% 153,500
2021 15 9 60% 248,800
2022 19 6 32% -125,100

投資成績の最も良かった2021年と、最も悪かった2006年に対して、日足チャート、MACDおよびMACDシグナルを確認します。

以下に、2021年の日足チャート、MACDおよびMACDシグナルを示します。

2021年 任天堂(7974) 日足チャート MACD MACDシグナル
2021年 任天堂(7974) 日足チャート MACD MACDシグナル

日足チャート上において、MACDおよびMACDシグナルによる「買い」タイミングを緑色の丸印、「売り」タイミングをオレンジ色の丸印で示しています。

2021年の日足チャートから、MACDおよびMACDシグナルによる売買が割と適切に行われていることが確認できました。

続いて、2006年の日足チャート、MACDおよびMACDシグナルを以下に示します。

2006年 任天堂(7974) 日足チャート MACD MACDシグナル
2006年 任天堂(7974) 日足チャート MACD MACDシグナル

2006年の日足チャートを見ると、単調な上昇トレンドを描いていることが確認できます。

ちなみに、MACDには次の欠点があるそうです。
  • 株価が少しづつ上昇、あるいは、下降する状況が続くと、MACDおよびMACDシグナルが横ばい状態となり、互いに交差を繰り返してしまい、損失が増える結果となる
  • 株価が短期間で急騰、あるいは、急落を繰り返した場合、MACDおよびMACDシグナルが追従できない場合がある

2006年の相場環境は、上記の欠点にあるようなMACDおよびMACDシグナルの交差が繰り返したことによる損失の増加であることが分かりました。

また、参考までに、下記の記事にて行ったRSIを使用した株のトレードとの比較した結果を記載しておきます。

MACD 損益 RSI 損益
2003 -62,400 -6,800
2004 -43,900 63,800
2005 22,200 25,900
2006 -160,200 -90,200
2007 -8,700 125,500
2008 -55,500 -111,500
2009 -54,600 44,400
2010 59,500 -105,100
2011 75,400 -57,400
2012 23,300 -22,600
2013 -7,700 84,200
2014 25,200 39,800
2015 -30,650 -5,050
2016 -28,600 164,850
2017 32,650 -181,900
2018 -36,300 71,800
2019 74,900 -17,300
2020 153,500 -61,900
2021 248,800 324,600
2022 -125,100 120,600

MACDおよびRSIの2003年から2022年の損益を合計すると、次のようになります。
  • MACD: 101,800円
  • RSI: 405,700円

少々単純な比較になりますが、RSIの方がMACDと比べて投資成績は微妙に良いようです。

(参考)検証データについて

今回の検証で使用および作成したExcelデータは、以下のGitHub Pagesに公開しています。

https://4affiuser.github.io/data/trade/MACD/トレード_MACD_1_任天堂_検証データ.zip

自己紹介

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株式トレード歴は15年以上、専業株式トレーダーになって5年以上、今も現役で活動中

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