検証 RSIを使用した株のトレード その5 任天堂(7974)

2023/02/18

RSI

目次
検証 RSIを使用した株のトレード その5 任天堂(7974)

これまでのRSIを使用したトレード手法の検証結果

これまで行ったRSIを使用したトレード手法の検証は、以下の通りです。

何れのトレード手法も、投資成績の良い年と悪い年があり、なかなか良いものが見つかっていません。

今回は、損切りルールを加えたトレード手法において、期待した効果が得られなかったことから、追加の条件を加えました。
  • 追加条件
    • 損切りを実行後、一定期間の新規売買を禁止する

追加条件の対象となるトレード手法は、次の2つです。
  • 検証 RSIを使用した株のトレード その2 任天堂(7974)
  • 検証 RSIを使用した株のトレード その4 任天堂(7974)

検証条件

改めて、検証条件を次に示します。
  • 共通条件
    • RSIの期間は14日とする
    • 「買い」および「売り」は、条件を満たす限り1回のみの売買を行う
    • 損切り実行後は、10日間の新規売買を禁止する
    • 株価データは「任天堂(7974)」を使用する
    • 株価データの期間は2003年1月から2023年1月の20年間とする
    • 買い値および売り値は条件成立日の終値とする
    • 売買単位は100株とする
    • トレードによる手数料、税金は無視する

  • ケース1: RSI 50%をしきい値とする損切りを含むトレード手法
    • 「買い」の条件
      • RSI < x% で新規買い or 返済買い
    • 「売り」の条件
      • (100 - x%) < RSI で空売り or 返済売り
    • 「買い」の損切り
      • 新規買い実行後、RSIが50%を上回った後、70%に届くことなく下降した場合、50%を下回った日の終値で損切りを実行
    • 「売り」の損切り
      • 空売り実行後、RSIが50%を下回った後、30%に届くことなく上昇した場合、50%を上回った日の終値で損切りを実行

  • ケース2: 買い値 or 売り値からx%をしきい値とする損切り + 移動平均線を使用するトレード手法
    • 「買い」の条件: 買い条件A and 買い条件B
      • 買い条件A: RSI < 30% で新規買い or 返済買い
      • 買い条件B: 移動平均線が上から75日、25日、5日と並ぶ場合(下降トレンド)を除く
    • 「売り」の条件: 売り条件A and 売り条件B
      • 売り条件A: 70% < RSI で空売り or 返済売り
      • 売り条件B: 移動平均線が上から5日、25日、75日と並ぶ場合(上昇トレンド)を除く
    • 「買い」の損切り
      • 終値 < 買い値 + 5%
    • 「売り」の損切り
      • 売り値 + 5% < 終値

検証結果: ケース1

ケース1の検証結果を以下に示します。

単体の検証結果


売買数 成功数 成功率 RSI 損益
2003 4 3 75% -900
2004 9 8 89% 45,200
2005 9 6 67% 3,500
2006 4 2 50% -25,000
2007 10 6 60% 88,500
2008 7 4 57% -70,400
2009 7 2 29% -5,900
2010 5 2 40% -67,000
2011 9 4 44% -5,600
2012 7 3 43% -13,300
2013 11 7 64% 55,300
2014 10 6 60% 26,500
2015 6 2 33% -68,800
2016 9 7 78% 75,650
2017 6 2 33% -71,350
2018 9 6 67% 58,200
2019 10 7 70% 166,850
2020 5 2 40% -129,100
2021 10 8 80% 235,700
2022 7 6 86% 78,800

新規売買のペースは、1ヵ月に1回弱程度で、投資の成功率は年によってバラバラでした。

成功率が特に低いのは2009年で、リーマンショックの翌年です。

また、成功率が50%を超える2006年や2008年でも、年間の損益はマイナスとなっており、最低でも60%程度の成功率が必要になりそうです。

過去の検証結果との比較


損切り1 待機 損切り1 RSI
2003 -900 1,400 -6,800
2004 45,200 52,200 63,800
2005 3,500 3,500 25,900
2006 -25,000 -10,800 -90,200
2007 88,500 88,500 125,500
2008 -70,400 68,400 -111,500
2009 -5,900 -13,500 44,400
2010 -67,000 -120,600 -105,100
2011 -5,600 -34,200 -57,400
2012 -13,300 -7,800 -22,600
2013 55,300 55,300 84,200
2014 26,500 9,800 39,800
2015 -68,800 -68,800 -5,050
2016 75,650 74,250 164,850
2017 -71,350 -79,000 -181,900
2018 58,200 60,100 71,800
2019 166,850 189,950 -17,300
2020 -129,100 -133,700 -61,900
2021 235,700 234,400 324,600
2022 78,800 94,600 120,600

「損切り1 待機」が今回の検証結果を示しています。

また、「損切り1」は、今回の追加条件である損切り実行後の新規売買禁止期間がゼロの場合の検証結果であり、「RSI」は、単純にRSIのみを売買条件とした場合(30% < RSI で買い、RSI < 70% で売り)の検証結果です。

今回の検証による期待は、損失を抑えることですので、割とうまくいっているように見えます。

ただし、2015年と2020年は、損失の拡大が大きくなってしまいました。

確認のため、2015年の日足チャートを以下に示します。

2015年 任天堂(7974) 日足チャート RSI 損切り 待機
2015年 任天堂(7974) 日足チャート RSI 損切り 待機

2015年の日足チャートを見ると、空売りを実行(オレンジ色の丸印)した後に損切りルールが適用(茶色の丸印)されたことで、本来の買戻しのタイミング(緑色の丸印)よりも利益が少なくなっていることが分かります。

また、「損切り1 待機」と「損切り1」の結果を比較すると、2015年は同じですが、2020年は「損切り1 待機」の方が「損切り1」よりも損失が若干減っており、新規売買を禁止する期間の設定の効果が確認できました。

検証結果: ケース2

ケース2の検証結果を以下に示します。

単体の検証結果


売買数 成功数 成功率 RSI 損益
2003 2 0 0% -15,000
2004 5 3 60% 9,200
2005 3 2 67% 8,800
2006 0 0 - 0
2007 0 0 - 0
2008 3 1 33% 399,700
2009 2 1 50% 39,500
2010 4 0 0% -61,400
2011 1 0 0% -16,600
2012 5 1 20% -12,800
2013 5 0 0% -37,900
2014 5 2 40% 0
2015 4 0 0% -37,500
2016 1 0 0% -20,300
2017 2 1 50% 18,350
2018 6 1 17% -93,600
2019 3 1 33% -37,600
2020 4 1 25% 9,500
2021 3 2 67% 42,600
2022 4 3 75% 125,600

ケース2の検証では、上昇トレンド時の新規売り、および、下降トレンド時の新規買いを禁止しているため、新規売買のペースが少なくなっていることが分かります。

また、そもそもの新規売買数が少ないため、成功率も振れ幅が大きくなってしまい、あまり参考になりません。

過去の検証結果との比較


損切り2 待機 損切り2 RSI
2003 -15,000 -6,400 -6,800
2004 9,200 16,500 63,800
2005 8,800 8,800 25,900
2006 0 0 -90,200
2007 0 0 125,500
2008 399,700 361,700 -111,500
2009 39,500 39,500 44,400
2010 -61,400 -93,000 -105,100
2011 -16,600 -16,000 -57,400
2012 -12,800 -21,200 -22,600
2013 -37,900 -16,900 84,200
2014 0 8,750 39,800
2015 -37,500 -35,950 -5,050
2016 -20,300 -20,300 164,850
2017 18,350 4,300 -181,900
2018 -93,600 -123,100 71,800
2019 -37,600 -37,600 -17,300
2020 9,500 -144,400 -61,900
2021 42,600 87,100 324,600
2022 125,600 179,900 120,600

「損切り2 待機」が今回の検証結果を示しています。

また、「損切り2」は、今回の追加条件である損切り実行後の新規売買禁止期間がゼロの場合の検証結果であり、「RSI」は、単純にRSIのみを売買条件とした場合(30% < RSI で買い、RSI < 70% で売り)の検証結果です。

ケース2の検証も、損失を抑えるという点では、割と効果が発揮されていることが確認できました。

例外は、2013年と2015年ですが、損切ルール適用後の待期期間を設けたことで、そのタイミングでスキップされた新規売買による利益が減少する結果となり、損失が増えてしまいました。

残念ながら、損失を抑える効果と利益を抑える効果は表裏一体であるため、こうした状況はやむなしと考えています。

(参考)検証データについて

今回の検証で使用したExcelデータは、以下のGitHub Pagesに公開しています。

https://4affiuser.github.io/data/trade/RSI/トレード_RSI_5_任天堂_検証データ.zip

自己紹介

自分の写真
株式トレード歴は15年以上、専業株式トレーダーになって5年以上、今も現役で活動中

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