検証 ストキャスティクスを使用した株のトレード その4 スロー(%D, Slow%D) 任天堂(7974)

2023/04/10

ストキャスティクス

目次
検証 ストキャスティクスを使用した株のトレード その4 スロー(%D, Slow%D) 任天堂(7974)

振り返り ストキャスティクスを使用した株のトレード手法の検証

前回、ストキャスティクスを使用した株のトレード手法を検証しました。

今回は、スローストキャスティクスに対するトレード手法の検証を行いたいと思います。

ただし、売買条件成立後のN回目のみ1回だけ売買を行うものとします。

検証条件

検証条件を以下に示します。
  • スローストキャスティクス(%D, Slow%D)を使用
  • 「買い」条件: 条件A and 条件B and 条件C
    • 条件A: 前日のSlow%Dが20%より小さい
    • 条件B: %DがSlow%Dを下から上へクロス
    • 条件C: 「返済売り」を行うことなく条件A and 条件Bが続いた場合のN回目のみが対象
  • 「返済売り」条件: 条件D and 条件E
  • 「売り」条件: 条件D and 条件E and 条件F
    • 条件D: 前日のSlow%Dが80%より大きい
    • 条件E: %DがSlow%Dを上から下へクロス
    • 条件F: 「返済買い」を行うことなく条件D and 条件Eが続いた場合のN回目のみが対象
  • 「返済買い」条件: 条件A and 条件B
  • Nは1, 2, 3, 4とする
  • 売買は条件成立日の終値とする
  • 新規売買は1回とする
  • 各パラメータの期間は次の通り
    • %Kの期間: 9日
    • %Dの期間: 3日
    • Slow%Dの期間: 3日
  • 株価データは「任天堂(7974)」を使用する
  • 株価データの期間は2003年1月から2023年1月の20年間とする
  • 売買単位は100株とする
  • トレードによる手数料、税金は無視する

検証結果

検証結果を以下に示します。

N=1の検証結果


売買数 成功数 成功率 N=1 損益
2003 15 13 87% 47,200
2004 10 9 90% 69,400
2005 11 8 73% 16,900
2006 5 3 60% -28,700
2007 3 2 67% -243,200
2008 9 6 67% -71,500
2009 9 6 67% 48,200
2010 9 7 78% 74,500
2011 9 6 67% -22,100
2012 10 6 60% -42,400
2013 7 3 43% -28,900
2014 7 4 57% 41,350
2015 8 5 63% 36,900
2016 12 11 92% 245,200
2017 8 6 75% -38,050
2018 8 4 50% -13,300
2019 8 4 50% 44,500
2020 5 2 40% -129,200
2021 12 9 75% 212,100
2022 11 9 82% 200,400

  • 2003年から2022年における損益の合計: 419,300円
  • 成功率 Max: 92%(2016年), Min: 40%(2020年)
  • 年毎の利益 Max: 245,200円(2016年), Min: -243,200円(2007年)

「N=1 損益」は、N=1での検証結果を示しています。

N=2の検証結果


売買数 成功数 成功率 N=2 損益
2003 3 3 100% 8,400
2004 7 6 86% 37,400
2005 5 3 60% 12,000
2006 2 0 0% -56,900
2007 2 1 50% -302,300
2008 4 2 50% -129,500
2009 5 2 40% 10,900
2010 5 4 80% 79,000
2011 7 5 71% -24,500
2012 6 2 33% -47,500
2013 6 3 50% -3,200
2014 6 5 83% 71,400
2015 4 3 75% -14,600
2016 6 5 83% 180,050
2017 2 0 0% -102,150
2018 7 6 86% 125,700
2019 6 4 67% 65,450
2020 4 2 50% -4,400
2021 6 4 67% 87,800
2022 4 2 50% 71,000

  • 2003年から2022年における損益の合計: 64,050円
  • 成功率 Max: 100%(2003年), Min: 0%(2006, 2017年)
  • 年毎の利益 Max: 180,050円(2016年), Min: -302,300円(2007年)

「N=2 損益」は、N=2での検証結果を示しています。

N=3の検証結果


売買数 成功数 成功率 N=3 損益
2003 2 2 100% 13,800
2004 3 2 67% 25,700
2005 3 2 67% 500
2006 2 0 0% -14,400
2007 1 0 0% -295,600
2008 2 1 50% -137,000
2009 2 1 50% 800
2010 4 3 75% 77,700
2011 3 2 67% -42,800
2012 4 1 25% -21,000
2013 5 2 40% 21,200
2014 2 2 100% 22,200
2015 3 2 67% -16,300
2016 2 1 50% 1,300
2017 2 0 0% -65,900
2018 4 4 100% 120,500
2019 2 1 50% 100
2020 2 1 50% -22,500
2021 2 2 100% 53,900
2022 3 3 100% 127,400

  • 2003年から2022年における損益の合計: -150,400
  • 成功率 Max: 100%(2003, 2014, 2018, 2021, 2022年), Min: 0%(2006, 2007, 2017年)
  • 年毎の利益 Max: 127,400円(2022年), Min: -295,600円(2007年)

「N=3 損益」は、N=3での検証結果を示しています。

N=4の検証結果


売買数 成功数 成功率 N=4 損益
2003 0 0 - 0
2004 1 1 100% 9,500
2005 1 0 0% -6,100
2006 2 1 50% 11,900
2007 1 0 0% -285,500
2008 2 1 50% -4,000
2009 1 1 100% 18,900
2010 2 1 50% 38,500
2011 2 1 50% -24,300
2012 4 2 50% 4,000
2013 5 4 80% 34,900
2014 1 1 100% 8,150
2015 1 0 0% -22,100
2016 1 1 100% 3,650
2017 2 0 0% -59,950
2018 4 4 100% 95,800
2019 1 0 0% -12,600
2020 2 1 50% 15,300
2021 0 0 - 0
2022 2 2 100% 114,200

  • 2003年から2022年における損益の合計: -59,750
  • 成功率 Max: 100%(2004, 2009, 2014, 2016, 2018, 2022年), Min: 0%(2005, 2007, 2015, 2017, 2019年)
  • 年毎の利益 Max: 114,200円(2022年), Min: -285,500円(2007年)

「N=4 損益」は、N=4での検証結果を示しています。

検証結果の比較


N=1 損益 N=2 損益 N=3 損益 N=4 損益 Fast 損益
2003 47,200 8,400 13,800 0 77,200
2004 69,400 37,400 25,700 9,500 34,000
2005 16,900 12,000 500 -6,100 34,200
2006 -28,700 -56,900 -14,400 11,900 -29,200
2007 -243,200 -302,300 -295,600 -285,500 105,900
2008 -71,500 -129,500 -137,000 -4,000 -108,000
2009 48,200 10,900 800 18,900 1,900
2010 74,500 79,000 77,700 38,500 7,100
2011 -22,100 -24,500 -42,800 -24,300 -43,700
2012 -42,400 -47,500 -21,000 4,000 14,000
2013 -28,900 -3,200 21,200 34,900 -33,600
2014 41,350 71,400 22,200 8,150 51,700
2015 36,900 -14,600 -16,300 -22,100 -17,450
2016 245,200 180,050 1,300 3,650 168,300
2017 -38,050 -102,150 -65,900 -59,950 -103,550
2018 -13,300 125,700 120,500 95,800 37,700
2019 44,500 65,450 100 -12,600 85,400
2020 -129,200 -4,400 -22,500 15,300 -114,000
2021 212,100 87,800 53,900 0 113,400
2022 200,400 71,000 127,400 114,200 169,200
合計 419,300 64,050 -150,400 -59,750 450,500

「Fast 損益」は、ファーストストキャスティクスにおけるN=1での検証による各年の損益を示しています。

2003年から2022年における損益の合計についてですが、スローストキャスティクスのN=1は良いとして、Nを増やすことで利益が急速に減っています。

Nを増やすことで利益が減る原因を確認するため、2016年の日足チャートとスローストキャスティクス(%D, Slow%D)を確認したいと思います。

2016年 任天堂(7974) 日足チャート、スローストキャスティクス(%D, Slow%D)
2016年 任天堂(7974) 日足チャート、スローストキャスティクス(%D, Slow%D)

N=1の場合、オレンジ色の丸印で買い、緑色の丸印で返済売りを行うことで、71,450円(紫色の矢印参照)の利益を得ることができます。

N=2の場合も売買のチャンスが存在し、73,550円の利益を得ることができますが、N=3以上の場合、売買することができず機会損失に繋がります。

各Nにおける売買数を比較しても、同様のことが確認できます。

2016年の売買数は、以下の通りです。
  • N=1: 12回(内11回成功)
  • N=2: 6回(内5回成功)
  • N=3: 2回(内1回成功)
  • N=4: 1回(内1回成功)

スローストキャスティクスは、ファーストストキャスティクスと比べて検出される売買タイミングが少なくなることが分かりました。

また、これらの結果から、売買条件成立時に追加の売買を認めたとしても、投資成績の改善は見込めないことが確認できました。

投資成績の改善案

ストキャスティクスは、売られすぎ、あるいは、買われすぎのエリア内での動きの早いシグナルと遅いシグナルのクロスしたタイミングで売買が行われます。

次回は、特定のシグナル(%K, %D, Slow%D)が、単純に売られすぎ、あるいは、買われすぎのエリアから抜け出すタイミングで売買をした場合の検証を行ってみたいと思います。

検証データについて

今回の検証で作成したExcelデータは、以下のGitHub Pagesに公開しています。

https://4affiuser.github.io/data/trade/Stochastics/トレード_ストキャスティクス_4_任天堂_検証データ.zip

自己紹介

自分の写真
株式トレード歴は15年以上、専業株式トレーダーになって5年以上、今も現役で活動中

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