目次
ボリンジャーバンド(Bollinger Band)とは
ボリンジャーバンドは、米国の投資家であるジョン・ボリンジャー氏により考案されたテクニカル指標の一つです。
ボリンジャーバンドの考え方は、データのばらつき度合いを表す標準偏差に基づいています。
このため、ボリンジャーバンドは、単純移動平均線(SMA)を中心とした標準偏差の幅で構成されます。
標準偏差σの算出式は、次の通りです。
上式において、$n$はボリンジャーバンドを算出する期間、$x_i$は終値、$\bar{x}$は$n$日間の終値の平均値です。
結論
- ボリンジャーバンドの±2σで逆張りトレードを行うのが良い
検証の結果、ボリンジャーバンドを使った株式トレードは、逆張りが適していることが分かりました。
ただし、売買条件成立時の追加売買を実行しない場合は、投資成績が悪くなるため、追加売買は強く推奨します。
一方で、ボリンジャーバンドを使った順張りトレード手法は投資成績が悪くなることを確認しました。
私が実際に行った、ボリンジャーバンドを使った株式トレードの結果を以下にまとめました。
ボリンジャーバンドの±2σで売買
高値および安値がボリンジャーバンドの±2σを超えた日の終値で売買するトレード手法を検証しました。
- 「買い」条件: 安値 < SMA-2σ の終値で買い
- 「売り」条件: SMA+2σ < 高値 の終値で売り
ボリンジャーバンドの期間は12日としました。
また、条件成立時の追加の売買は認めず、1回のみとしました。
検証結果は、以下の通りです。
- 2003年から2022年における損益の合計: 43,000円
- 年毎の成功率(Max, Min): 78%(2003年), 46%(2014年)
- 年毎の利益(Max, Min): 131,900円(2022年), -141,500円(2006年)
詳細は、下記を参照ください。
ボリンジャーバンドの±2σで売買 + 追加売買
上述した「ボリンジャーバンドの±2σで売買」を使ったトレード手法に対して、条件成立時に追加の売買を何度でも実行可能としました。
その他の条件は変更なしです。
検証結果は、以下の通りです。
- 2003年から2022年における損益の合計: 3,865,450円
- 年毎の成功率(Max, Min): 100%(2003年), 60%(2012年)
- 年毎の利益(Max, Min): 1,432,200円(2020年), -130,800円(2012年)
詳細は、下記を参照ください。
ボリンジャーバンドの±2σで売買 + 追加売買 + 売買価格±2σ
上述した「ボリンジャーバンドの±2σで売買 + 追加売買」を使ったトレード手法に対して、売買を行う価格を±2σとしました。
その他の条件は変更なしです。
検証結果は、以下の通りです。
- 2003年から2022年における損益の合計: 5,931,889円
- 年毎の成功率(Max, Min): 100%(2009年), 60%(2012年)
- 年毎の利益(Max, Min): 1,561,895円(2020年), -95,941円(2012年)
詳細は、下記を参照ください。
ボリンジャーバンドの±2σで売買 + 順張り
これまでのトレード手法では、ボリンジャーバンドの±2σで逆張りの売買を行ってきましたが、今回は、順張りのトレード手法を検証しました。
- 「買い」条件: SMA+2σ < 終値 の終値で買い
- 「返済売り」条件: 終値 < SMA の終値で返済売り
- 「売り」条件: 終値 < SMA-2σ の終わりで売り
- 「返済買い」条件: SMA < 終値 の終値で返済買い
また、条件成立時の追加の売買は認めず、1回のみとしました。
検証結果は、以下の通りです。
- 2003年から2022年における損益の合計: -280,950円
- 年毎の成功率(Max, Min): 55%(2012年), 8%(2009年)
- 年毎の利益(Max, Min): 67,500円(2007年), -271,500円(2008年)
詳細は、下記を参照ください。
ボリンジャーバンドの±1σで売買 + 順張り
上述した「ボリンジャーバンドの±2σで売買 + 順張り」の投資成績を改善するため、売買の条件を±1σに変更しました。
- 「買い」条件: 終値が SMA+1σ を下から上にクロスした日の終値で買い
- 「返済売り」条件: 終値 < SMA の終値で返済売り
- 「売り」条件: 終値が SMA-1σ を上から下にクロスした日の終わりで売り
- 「返済買い」条件: SMA < 終値 の終値で返済買い
また、条件成立時の追加の売買は認めず、1回のみとしました。
検証結果は、以下の通りです。
- 2003年から2022年における損益の合計: -40,700円
- 年毎の成功率(Max, Min): 50%(2011, 2018年), 15%(2016年)
- 年毎の利益(Max, Min): 148,200円(2020年), -266,900円(2008年)
詳細は、下記を参照ください。
ボリンジャーバンドの±2σで売買 + N回スキップ
上述した「ボリンジャーバンドの±2σで売買 + 追加売買 + 売買価格±2σ」に対して、売買条件が成立した1回からN回までをスキップしました。
今回の狙いは、売買条件が成立した1回からN回までを順張りのシグナルと捉え、逆張りのトレード手法に対する投資成績を向上させるものです。
スキップする回数は、N=1, 2, 3, 4回とし、その後に売買条件が成立した場合は、全ての売買を実行しました。
検証結果は、以下の通りです。
- 2003年から2022年における損益の合計
- N=1: 5,514,692円
- N=2: 5,187,157円
- N=3: 4,867,748円
- N=4: 4,541,129円
- 年毎の成功率(Max, Min)
- N=1: 100%(2003, 2005, 2009年), 60%(2007年)
- N=2: 100%(2003, 2005, 2009年), 67%(2010年)
- N=3: 100%(2003, 2005, 2009, 2014年), 67%(2010, 2011年)
- N=4: 100%(2003, 2005, 2008, 2009, 2014, 2022年), 60%(2007, 2010年)
- 年毎の利益(Max, Min)
- N=1: 1,494,382円(2020年), -106,340円(2015年)
- N=2: 1,471,573円(2020年), -103,344円(2015年)
- N=3: 1,475,073円(2020年), -89,488円(2015年)
- N=4: 1,441,410円(2020年), -85,531円(2015年)
詳細は、下記を参照ください。
ボリンジャーバンドの±2σで売買 + 返済ディレイ
上述した「ボリンジャーバンドの±2σで売買 + 追加売買 + 売買価格±2σ」に対して、返済売買の条件をN回目の条件成立時に遅延(ディレイ)させました。
ディレイさせる回数は、N=2, 3, 4回としました。
ただし、返済売買の条件が成立しない場合に損切りが必要となるため、損切りルールを追加しました。
- 少なくとも1回の±2σタッチ後に、終値がSMAをクロスした日の終値で損切り
検証結果は、以下の通りです。
- 2003年から2022年における損益の合計
- N=2: 4,129,115円
- N=3: 4,552,893円
- N=4: 4,740,447円
- 年毎の成功率(Max, Min)
- N=2: 100%(2003年), 58%(2010年)
- N=3: 100%(2003年), 50%(2010年)
- N=4: 89%(2003年), 43%(2004年)
- 年毎の利益(Max, Min)
- N=2: 1,345,868円(2020年), -305,321円(2015年)
- N=3: 1,459,513円(2020年), -567,565円(2015年)
- N=4: 1,373,065円(2020年), -602,858円(2015年)
詳細は、下記を参照ください。
ボリンジャーバンドの±2σで売買 + 偶数回
上述した「ボリンジャーバンドの±2σで売買 + 追加売買 + 売買価格±2σ」に対して、偶数回目の売買条件成立時のみに実行することとしました。
ただし、売買条件成立時に売買する株数をこれまでの100株単位から200株単位に変更しました。
検証結果は、以下の通りです。
- 2003年から2022年における損益の合計: 5,577,302円
- 年毎の成功率(Max, Min): 100%(2003, 2009年), 60%(2007年)
- 年毎の利益(Max, Min): 1,502,859円(2020年), -63,461円(2015年)
詳細は、下記を参照ください。
まとめ
ボリンジャーバンドを使った逆張りトレードによって、2003年から2022年における損益の合計が5,000,000円を超えました。
この投資成績は、かなり良い結果だと考えます。
ただし、売買条件成立時に追加の売買を実行する必要があるのですが、その際に建玉数が多くなる(多額の資金が必要になる)場合があります。
この点を考慮し、建玉数を減らした場合は、投資成績も悪化する点に注意が必要です。
とはいえ、「ボリンジャーバンドの±2σで売買 + 偶数回」を基にしつつ、建玉数を抑えれば、リスクを抑えつつ、利益を確保するができると思われます。

