目次
ボリンジャーバンド(Bollinger Band)を使用した株のトレード手法を検証
これまで、移動平均線、RSIおよびMACDを使用した株のトレード手法を検証してきました。
- 移動平均線を使用した株のトレード手法
- 検証 移動平均線を使用した株のトレード 任天堂(7974)
- 検証 移動平均線を使用した株のトレード その2 傾き 任天堂(7974)
- 検証 移動平均線を使用した株のトレード その3 空売り 任天堂(7974)
- 検証 移動平均線を使用した株のトレード その4 RSI 任天堂(7974)
- RSIを使用した株のトレード手法
- 検証 RSIを使用した株のトレード その1 任天堂(7974)
- 検証 RSIを使用した株のトレード その2 任天堂(7974)
- 検証 RSIを使用した株のトレード その3 任天堂(7974)
- 検証 RSIを使用した株のトレード その4 任天堂(7974)
- 検証 RSIを使用した株のトレード その5 任天堂(7974)
- MACDを使用した株のトレード手法
しかし、いずれのトレード手法も満足のいくような投資成績は得られませんでした。
このため、今回はボリンジャーバンド(Bollinger Band)を使用した株のトレード手法を検証したいと思います。
ボリンジャーバンドの算出方法
ボリンジャーバンドの算出式は、以下となります。
始めに、ボリンジャーバンドを算出するための標準偏差$\sigma$を求めます。
\begin{equation*}
\sigma = \sqrt{\frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}(x_i-\bar{x})^2}
\end{equation*}
上式において、$n$はボリンジャーバンドを算出する期間、$x_i$は終値、$\bar{x}$は$n$日間の終値の平均値です。
続いて、$n$日間のSMA(Simple Moving Average: 単純移動平均)を算出し、SMAに標準偏差$\sigma$を加算および減算すればボリンジャーバンドとなります。
\begin{equation*}
+2\sigma = SMA + 2 * \sigma \\
-2\sigma = SMA - 2 * \sigma
\end{equation*}
ちなみに、Excelでは以下の関数を使用することで、ボリンジャーバンドを簡単に算出することができます。
- SMA: AVERAGE関数
- 標準偏差: STDEVP関数
検証条件
検証条件を以下に示します。
- 「買い」条件: 安値<SMA-2σ の終値で買い
- 「売り」条件: SMA+2σ<高値 の終値で売り
- 新規売買は1回とする
- 「買い」あるいは「売り」を実行中に追加の「買い」あるいは「売り」条件が成立しても無視する
- ボリンジャーバンドの期間は12とする
- 株価データは「任天堂(7974)」を使用する
- 株価データの期間は2003年1月から2023年1月の20年間とする
- 売買単位は100株とする
- トレードによる手数料、税金は無視する
検証結果
検証結果を以下に示します。
| 年 | 売買数 | 成功数 | 成功率 | B.B. 損益 |
|---|---|---|---|---|
| 2003 | 9 | 7 | 78% | 36,000 |
| 2004 | 8 | 4 | 50% | -24,300 |
| 2005 | 10 | 5 | 50% | -8,800 |
| 2006 | 14 | 10 | 71% | 58,600 |
| 2007 | 11 | 6 | 55% | -141,500 |
| 2008 | 9 | 5 | 56% | 14,000 |
| 2009 | 12 | 8 | 67% | -15,400 |
| 2010 | 12 | 7 | 58% | -44,700 |
| 2011 | 13 | 9 | 69% | 68,300 |
| 2012 | 15 | 9 | 60% | -45,100 |
| 2013 | 12 | 8 | 67% | -25,500 |
| 2014 | 13 | 6 | 46% | -27,350 |
| 2015 | 12 | 9 | 75% | 20,700 |
| 2016 | 12 | 9 | 75% | -77,100 |
| 2017 | 16 | 12 | 75% | 8,150 |
| 2018 | 12 | 7 | 58% | 38,400 |
| 2019 | 17 | 13 | 76% | 96,900 |
| 2020 | 12 | 8 | 67% | 58,900 |
| 2021 | 14 | 10 | 71% | -79,100 |
| 2022 | 17 | 13 | 76% | 131,900 |
「B.B. 損益」がボリンジャーバンドを使用した株のトレード手法における検証結果を示しています。
2003年から2022年における損益の合計は、43,000円でした。
新規売買を1回に限定しているせいか、年間の売買数はおよそ一月に一回のペースで、感覚的には少ないと感じます。
また、トレードの成功率が高いのには驚きました。
続いて、損益の最も悪かった2007年と損益の最も良かった2022年の日足チャートおよびボリンジャーバンドを確認したいと思います。
2007年の日足チャートおよびボリンジャーバンドを以下に示します。
![]() |
| 2007年 任天堂(7974) 日足チャートおよびBollinger Band |
全体的に上昇トレンドを形成しているため、ボリンジャーバンドの-2σで空売りした建玉がさらなる高値で買い戻されることで損失が大きくなってしまったことが分かります。
2022年の日足チャートおよびボリンジャーバンドを以下に示します。
![]() |
| 2022年 任天堂(7974) 日足チャートおよびBollinger Band |
全体的にボックス相場を形成しているため、ボリンジャーバンドによる逆張りのトレード手法が見事にハマったことが確認できました。
今回の検証は、逆張りのトレード手法であるが故の、ボックス相場に強く、上昇あるいは下降トレンド相場に弱い、という結果となりました。
次回は、新規売買を1回に限定しなかった場合にどのような結果になるのか、確認したいと思います。
検証データについて
今回の検証で作成したExcelデータは、以下のGitHub Pagesに公開しています。
https://4affiuser.github.io/data/trade/BollingerBand/トレード_BollingerBand_1_任天堂_検証データ.zip



